MT-09と袖ふぉれ

MT-09でサーキット(主に袖ケ浦フォレストレースウェイ)を走っています
自分の経験をもとに、サーキット走行のあれこれを語ってみます

Best Lap 1'13'98 (2019/12/4) by MT-09('14)

私が考える、袖ふぉれ攻略法。
中級者編②です。
1分15秒~19秒台 ⇒中級者
(レベル分けは以前の記事を参照)


前回に引き続き、各セクションごとに解説します。
今回は「ホームストレート~1-2コーナー攻略編」です。
H12C

まずはホームストレート
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袖ふぉれのホームストレートは全長400m程度と、さほど長くありませんが、リッターSSなら200km/hオーバーの速度が出ます。速度にビビらずしっかりストレートエンドまで開け切れるかどうか、というのがポイントの一つですね。
ピットエリアからホームストレートを走る方々を眺めているだけで、走っている人のおおよそのレベルがわかります。しっかりエンドまで開け切れている人は中~上級者、開け切れておらず早々に閉じてしまっている人は初級者かな、という感じです。
以前の記事:初級者編でも挙げましたが、アクセル全開というのはとても大事です。アクセル全開とは、スロットルをストッパーまで回した状態です。またアクセルだけでなく、ギア選択も大事です。高いギアでアクセル全開にしても、加速がもたつき速度が伸びません。最終コーナー立ち上がりからホームストレートまで、回転数をエンジンのパワーバンドに合わせるようにシフトチェンジしていきます。
私のMT-09の場合、最終コーナーを2速で立ち上がり、3速→4速とシフトアップしています。この間、アクセルは全開で常にパワーバンドを維持します。
アクセルオフのタイミングは、車両によって異なります。リッターSSの場合はコントロールライン(スタートライン)が目安です。ここまでは頑張ってアクセル全開のまま我慢してください。SSほどスピードがでない車両の場合は、もう一息奥でも間に合います。小排気量車はその先のブリッジ下まで我慢するようです。 break
アクセルオフ位置はあくまで目安です。バイクのパワーや車重、ライダーの体重、技量によっても前後します。無理しすぎて1コーナーを真っ直ぐ突っ込まないよう注意してください。少しずつ様子を見て、アクセルオフ位置を奥に奥に詰めていくといいと思います。


お次は1コーナーです。
1コーナーには2つ制約があります。それは、
  • コーナーアウト側の「はみ出し禁止線」
  • コーナーイン側の「湧き水」
ライセンス講習時に説明を受けますが、1コーナーは速度域の割りにエスケープゾーンが狭いため、速度抑制のために2輪のみ「はみ出し禁止線」が設けられています。そのため1コーナー立ち上がりはコース幅一杯にラインを取ることができません。
このようにただでさえライン自由度が低いのに、さらに袖ふぉれ名物(?)の「湧き水」があります。
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最悪なことにこの湧き水、レコードライン上に存在するんですね。何度か路面補修で対策しているようですが、雨が降ると数日は湧き出し続けます。たまーに、雨が何日も降らずカラカラの日があると止まるようですが。
当然この湧き水、乗ればスリップして怖い思いをします。カラカラのコンディションの日を狙うのも良いですが、基本的に「湧き水」は常にあるものとしてラインを組み立てた方が良いと思います。つまり「湧き水」を避けるため、「理想的なライン」よりも少し奥で向きを変えて、クリップを奥に取るようにします。こうすると旋回速度は少し落とす必要がありますが、「湧き水」も「はみ出し禁止線」も踏まずに抜けられると思います。
1c
1コーナーのもう1つの注意点は、立ち上がりが上り坂になっていることです。コーナー進入前にしっかりシフトダウンしておかないと、上り坂で加速がもたついてしまいます。
私のMT-09の場合、1コーナー進入時に4速→3速→2速と、2回シフトダウンしています。アクセルオフしてすぐシフトダウンすると回転数が上がり過ぎてオーバーレブ、あるいはバックトルクによりリアタイヤがホッピングしてしまうので、ブレーキを掛けて減速し、少し回転数を落としつつシフトダウンします。その後の上り坂も、2速ならしっかり加速して上っていきます。


お次は2コーナーです。
上り坂の頂点になっていて、先が見づらい。しかも高速コーナーなんでかなり怖いセクションです。
コーナー進入時は、上り坂の頂点手前でアクセルを少しだけ戻すか、一瞬チョンとブレーキを掛ける程度の減速をします。アクセルを全部戻してしまったり、ブレーキを強く掛けると減速しすぎてタイムロスします。かといって全開のままだと頂上でフロント荷重が抜けてしまい、うまく曲がってくれません。なので曲げるキッカケ作りとして、フロントに荷重を少し戻すイメージです。
MT-09の場合、上り坂の中腹くらいにある路面更新後を目安にギア選択を2速→3速に上げておきます。2コーナーから3コーナーまでは、そのまま3速で走っています。
2コーナー旋回中はアクセルをほぼパーシャルで開け、立ち上がりに備えます。
2コーナー出口からは下り坂です。アクセルを開けてアウト側にはらみつつ加速していきます。下り坂ゆえにリア荷重が抜けやすいので、急なアクセル操作に注意です。リアからスリップダウンする恐れがあります。
2コーナー立ち上がったら全開のまま、3コーナーへアプローチ。前回の記事に繋がっていきます。


ホームストレートと1-2コーナー攻略は以上です。
このセクションは、袖ふぉれの中では比較的簡単な部類に入ると思います。目印も多く、一度走り方が固まってしまえば、後は安定した走りができるようになると思います。しかし逆に、一度固まってしまうと中々セクションタイムが短縮しづらい場所でもあります。
このセクションはしっかり安定した走りができるようにしておき、3-4コーナーなどタイム短縮効果が大きい他のセクションでチャレンジしていくほうが、ラップタイムを縮めるには良いかもしれませんね。



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みなさんはサーキットまで、どうやって通っていますか?
特にサーキット走行を始めたばかりの方は、ほとんどが自走、つまりツナギを着て自分のバイクに乗って、サーキットまで通っている方がほとんどだと思います。私も駆け出しの頃はそうでした。
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でも自走ってとても疲れるんですよね~。ツナギやレーシンググローブ・ブーツはコースを走るには良いですが、一般公道では動きづらい。夏は暑いし、冬は寒い。それだけでかなり疲労感が溜まることと思います。また特に都内から袖ふぉれにアクセスする場合は、渋滞のメッカである東京湾アクアラインを通らないといけません。すり抜けするにしても、走行でヘロヘロになって注意力が落ちていると、サンデードライバーの餌食になってしまうことも・・・
ちなみに自走する場合のTIPSですが、ツナギは着用せず、キャンプ用シートバッグなどに入れてタンデムシートに積載するとかなり楽になります!行き帰りの服装は普段ツーリングで着用するようなジャケット(夏ならメッシュ、冬ならダウン系等)を着ることができるので、疲労感が段違いです。
無事に帰宅するまでがサーキット走行です。トランポほどではないにしろ、できるだけ疲労感を軽減する方法を工夫しましょう。
また、万が一サーキットで転倒したときの事を考えても、不安が残ります。体は無事だがバイクが壊れて自走できない。あるいはケガは軽傷で車なら運転できるかもしれないけど、バイクを運転するのは厳しい・・・みたいな状況です。実際私は、転倒により肩鎖関節を損傷したことがあり、トランポだからこそ自力で帰宅できた・・・ということがありました(この時の事は別途記事にしようと思います)


せっかく休日を使ってサーキットに来ているのだから、余計な事を気にせず、走る事に集中したい!それなら絶対、トランポを持つべきです!トランポに使える車種として有名なのは・・・
  • ハイエース等の商用バン
  • 代表格はトヨタのハイエースですが、日産のNV350キャラバンもトランポとして使われることが多いですね。流石は商用だけあって、荷室が超広い!車種によっては大型バイク2台積載も可能です。
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  • ステップワゴン等の乗用ミニバン
  • 代表格はホンダのステップワゴン。他社のミニバンも車種によりけりですが概ね積載できるようです。基本は1台積みですが、ミニバイク等なら2台も可能。またバイクを積んだままで3人以上の乗車が可能な場合もあります。
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その他にもネット上で調べると、様々な車種をトランポにしている方がいます。詳しくは「車種名+トランポ」とかでググってみて下さい(笑)

しかしながら普通車クラスは維持費がバカになりません。特に毎年の自動車税や車検の負担が、辛いですね。ご家族をお持ちの方ならファミリーカー兼用としてミニバンに乗り換え・・・という選択肢はありかもしれません。でも、そもそも車を持っていない方や、既にファミリーカーを持っている方など、新規購入や増車する場合は、ちょっと考えてしまいますよね
そこで、経済性を求める方にはぜひとも軽自動車をトランポにすることをオススメします!
 (相変わらず前置きが長くてスミマセン…)


普通車ではなく軽自動車を選ぶ最大のメリット、それはランニングコストが安い事です!
例えば2年毎の法定費用。厳密には車種や年式、その年の税額によって変わるので大体の目安金額ですが、ざっくり以下の通りです。
2年間あたり・・・
普通車例:ステップワゴン 自賠責21,000円+自動車税80,000円+重量税25,000円=126,000円
軽自動車例:ハイゼットカーゴ 自賠責21,000円+自動車税12,000円+重量税8000円=41,000円
差額=85,000円
法定費用だけでこれだけの差があります。ショップに車検を依頼した場合、普通車と軽自動車では費用が異なる場合があるので、差はさらに広がるかもしれません。
また高速料金も異なります。軽自動車には「軽自動車料金」が定められており、普通車に対して0.8倍程度安くなっています。高速道路を使ってサーキットに通う場合、この僅かな差が積もり積もって、無視できないコストの差になってきます。
その他諸々含め、経済性だけで言えば、圧倒的に軽トランポのほうが優位なんです!

ただしもちろん、デメリットもあります。
  • パワーが無くて高速道路が辛い
  • 軽自動車は660ccしかないので、圧倒的にパワーに劣ります。下手したら載せてる大型バイクよりも排気量が小さい・・・。首都高やその周辺道路程度ならギリギリ足りますが、ちょっと遠征しようと中央道、東北道、東名道等を走ると結構つらいです。自分のハイゼットカーゴは4速ATですが、80km/hを超えるとエンジンがかなり回ってうるさい。100km/h超えると壊れそうな回り方します。夏場はエアコンもつけるので、さらにパワーダウンします。パワーや速度に関しては、割り切るしかないでしょう。
  • 安全性に乏しい
  • 軽自動車の寸法規格ギリギリで作ってるので、基本的に「紙装甲」です。普通車以上にぶつかられたらペシャンコになるかも。またボンネットが短く事故時の衝撃吸収性に劣るため、追突事故にでも遭った日には腰から下が潰れてしまうんじゃないかと心配になります。
  • ダサい、ナメられる
  • やっぱり軽自動車の黄色ナンバー=ダサいという意識は根強くありますよね。私自身はそう思いませんが、そう思う方も一定数いらっしゃいます。また軽自動車だからというだけでナメられ、煽り運転の被害にあう可能性もあります。まぁこれはドライブレコーダー等で自衛すればいいのですが。

このように書くと、なんだかデメリットのほうが多く感じますね(笑)
でも2年で10万円弱の費用差は大きいと思います。タイヤがもう2セットほど買えます。結局のところ、デメリットを許容できるのか、その分コストを払ってでも普通車が良いのか・・・各個人の価値判断に依るところだと思います。しかしもし、デメリットを許容し経済性を重視されるのであれば、軽トランポは選択肢の一つになり得ると思います。


では軽トランポにはどんな車種があるのか?
軽トランポというと、軽トラックが頭に浮かぶ方も多いかもしれません。確かに軽トラックでも良いのですが、屋根が無いためバイクや荷物が風雨に晒される、座席がリクライニングできない、普段街乗りするには違和感あり・・・というデメリットがあります。
そこでオススメしたいのが、軽バンです!
軽バンは以下の通り、メーカー各社が出しています。
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  • ダイハツ ハイゼットカーゴ
  • スバル サンバーバン
  • 日産 NV100クリッパーバン
  • スズキ エブリイ
  • ホンダ アクティバン
  • 三菱 ミニキャブバン
最近はホンダ N-VANが、助手席を畳むことでトランポとして使用可能という事で、ちょっと話題になっていましたね。

どれも商用目的で設計されているため、軽自動車の規格ギリギリくらいの大きさで作られています。軽自動車にしては大きい荷室を持っているのですが、実は車種によって荷室寸法は差があります。以下は以前調査した際の、各車種の荷室寸法比較表です
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スミマセン、各車の年式は失念してしまいました・・・また年式やグレードによっても多少差があると思います。なので参考程度の情報ですが、荷室寸法的には、サンバーバン、ハイゼットカーゴ、ミニキャブが広かったです。とはいえエブリイ、アクティを使っている方も見かけますよ。

軽バンをトランポとして使う際に最もチェックすべきポイントは、ずばりリアゲート高さです。 riageto
リアゲート高さが足りないと、どうやったってバイクを積み込むことができません。上記車種の中で最も高いのはサンバーバンの1175mmです。これより高さのあるバイクは、諦めないといけないかもしれません。購入前に必ず、自分のバイクの高さと車のリアゲート高さを実測して比較しておきましょう。
ホンダ N-VANはリアゲート高さが1300mmだそうです。後述のように助手席を畳む必要はありますが、積めるバイクの幅が広がりそうですね。

バイクの積載方法としては大きく2種類の方法があります。
一つ目は、N-VANのように助手席を倒す(or撤去)ことで助手席部分までバイクを突っ込む方法です。これならバイクを真っ直ぐ積めて全長が長いバイクも載せられる反面、運転中の左側が見えづらくなる、助手席に人を載せられなくなるというデメリットがあります。
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二つ目は、荷室内で斜めにズラして載せる方法です。助手席そのまま使えるので前2名乗車が可能な反面、全長によって載せられるバイク車種に制限が出る、基本的にサイドスタンドで立てる必要があるなどのデメリットがあります。
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ちなみに私はハイゼットカーゴ(2009年式)をMT-09のトランポとして使っています。積み方は斜め積み方式です。ミラーは外す必要があり、高さのあるスクリーンは不可です(Y’sギア純正スクリーンならOK)。これらを外した状態なら割と余裕で載ってしまいます。またYZF-R6('17)も載ります(スクリーンはギリギリですが)。前掲の表の通り、軽トランポ各種はいずれもリアゲート高さは同程度なので、MT-09やYZF-R6('17)より高さが低い車種なら、乗せられる可能性が高いはずです。
参考までに、MT-09をハイゼットカーゴ(2009年式)に積載する動画です。

ちなみに軽トランポ界で最強と言われているのはスバル サンバーバン(2011年式まで)です。他車種と比べて荷室が大きいというのもありますが、最大の違いは、バイクのフロントタイヤを運転席と助手席の間に突っ込めることです。そのおかげで、バイクを真っ直ぐのままで積み込むことができるんですね。
※参考:http://riding-high.way-nifty.com/circuit/2010/05/s1000rr-a652.html
 こちらの方はS1000RRをサンバーに真っ直ぐ積まれていますね
ちなみに2012年式以降のサンバーバンは、ダイハツOEMとなりハイゼットカーゴとほぼ同仕様なのでご注意を。
バイクの積載性能だけでいえば、サンバーバンが最強です。では何故私がハイゼットカーゴを使っているか?それはひとえに、安全性を少しでも重視したかったからです。他の車種はフロントタイヤが運転席より前(ハンドルの下)にあるのに対し、サンバーバンは運転席の下にあります。そのお陰で荷室長が他社種より長くとれているのですが、代わりにボンネットが短い。そのため衝突時の衝撃吸収性は他車種より劣ると思われます。「いや、そもそも軽自動車なんてみな紙装甲だから誤差の範囲でしょ?笑」と言われればそれまでなのですが・・・。
それともう一つ、ハイゼットカーゴはタイミングチェーンを採用しており、タイミングベルト切れのリスクがほぼ無いことですね。中古車購入を前提とすると、軽バンは商用のため距離を走っている車が多いので、タイミングベルト切れのリスクがあります。もちろん切れたら交換すればいいのですが、いつ切れるかわからないのは嫌だなと。
このような理由から、私は最終的にハイゼットカーゴ(2009年式, 中古)を選びました。もうすぐ15万キロですが、丈夫でそこそこ良く走るし、良い車です。


さて以上のように、軽トランポは経済性が非常に優れているうえ、意外と多くの車種を載せることができます。サーキット走行を趣味として通い続けるのに、トランポが欲しい。でも普通車は維持費の面でちょっと・・・。
そんな方には、手軽に始められる軽トランポがオススメですよ。



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私が考える、袖ふぉれ攻略法。
いよいよ中級者編です。
1分15秒~19秒台 ⇒中級者
(レベル分けは以前の記事を参照)


さて今回からは、コースを各セクションに細かく区切って説明していきます。
今回は「3-4コーナー攻略編!」です!

いきなり1、2コーナーを飛ばして、3-4コーナーの話です(笑)
しかしこれには訳があります。
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3-4コーナーは袖ふぉれの中でも、最もスリリングなセクションです。2コーナーを頂点として4コーナーに向けて長い下り坂になっており、スピードも出やすいためかなり怖いです。それ故3コーナーアプローチでスピードを落とし過ぎてしまい、惰性で4コーナーまで回ってしまう方が多いように思います。しかしながら、この3-4コーナーを上手に走れるようになるとタイムが1~2秒は縮まります! それくらい効果の大きいセクションなのです。


では、具体的にはどのように走ればよいのか。ポイントは以下3点です。
ポイント
  1. 3コーナーアプローチまでは全開!
  2. フルブレーキしない!薄く長~く掛ける
  3. スピードを落とし切らず4コーナーを脱出する
  1. 3コーナーアプローチは全開!
  2. 2コーナー立ち上がって3コーナーまでのアプローチは下り坂なので、どうしても「ビビリミッター」が働いてしまいます。それ故、アクセルを全開にしきれない、或いは早めに閉じてしまう方が多いです。
    私の場合は「ここまでは絶対にアクセル全開!」というポイントを決めています。以前の記事(初級者編②)にも似たようなことを書きましたが、走行の再現性を高めるためにもアクセルを閉じるポイント、ブレーキをかけ始めるポイントは目印を見つけて決めておいた方が良いです。私は3コーナーアプローチ辺りの路面舗装の変わり目を目印にしています。ここまでは怖くても、絶対に全開固定です。
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    もちろん目印は車種によりけりで、小排気量ならもっと突っ込めるでしょうし、止まりにくい重量車やパワー溢れるリッターSSは、もう少し手前でも良いかもしれません。重要なのは、曲がり切れるギリギリ一歩手前くらいの位置を見極め、そこまで突っ込むことです。
    3-4コーナーの中間でスピードが落ちすぎてインベタに付いちゃったり、アクセルを開けなおしたり、ブレーキを掛けずパーシャル状態がダラダラ続いたりしていませんか?もしそうなら、それは突っ込み切れていないということです。
    2つ目のポイントで後述しますが、ここは基本的に4コーナークリップまでブレーキ掛けっぱなしです。それでちょうど曲がり切れるくらいの位置にアクセルオフのポイントを調整します。
    まぁ言葉で書くと簡単なんですが、そうは言ってもめちゃくちゃ怖いですよね。失敗すると壁に向かって一直線ですから・・・。でも3-4コーナーって意外と奥行きがあって、コース幅も広いので、思ったより速いスピードでも曲がり切れちゃうんですよ。

  3. フルブレーキしない!弱く長~く掛ける
  4. 3コーナーは全開で入っていく言いましたが、進入で思わずフルブレーキしちゃってませんか?実はここ、フルブレーキで減速しちゃダメなんです。
    ここのブレーキは、弱く、長~くがポイントです!3コーナーから4コーナークリップまで、弱く、長~く掛け続けます。バンクしながらブレーキを掛け続けることで少しずつ減速していき、Rがきつくなる4コーナーに向けて頭がクリップに向くよう旋回していきます。当然、バンクさせながらブレーキを強く掛けすぎると、フロントがグリップを失ってそのまま転倒してしまいますね。なのであくまで、フロントフォークを縮めタイヤを地面に押し付ける感覚を意識して弱めに、そして3-4コーナー全域を使って長ーく減速していくんですね。
    3-4ブレーキ
    おそらく初めのうちは、バンク中にブレーキを掛けていくのって結構怖いと思います。強く掛け過ぎてフロントがすっぽ抜けるんじゃないかと、心配になりますよね。でも慣れてくると、進入でフルブレーキかけるほうがよっぽど怖くなります。3コーナーアプローチは下り坂なのでフロント荷重が過剰になりやい。しかもちょうどアプローチ部に路面が悪い部分があって車体が振られてるので、フロントフォークが限界まで縮んでいると、そのままグリップを失ってすっ飛んでしまうんですね。
    前述の(1)と併せ、3コーナーアプローチ→アクセル全開から4コーナークリップ→ボトム速度まで、綺麗に一定割合で減速できるのが理想でしょう。

  5. スピードを落とし切らず4コーナーを脱出する
  6. 2コーナー頂点から4コーナークリップまでずっと下り坂ですが、4コーナー立ち上がりから5コーナーアプローチは上り坂になっています。なのでどうしても、4コーナー立ち上がりはもたついてしまうんですね。しっかり向きを変えることができつつも、脱出でもたつかないスピード・回転数を維持して曲がる必要があります。
    また、私は3コーナーと4コーナーの短い区間でギアを3→2速に落とし、立ち上がりでしっかり加速できるようにしています。しかしフルバンク中にシフトダウンすることになるので、ブリッピングでうまく回転数を合わせないとリアがロックして「飛びます」。スリッパークラッチがあっても、ミスると怖い思いをします。今はオートブリッパーを装着したのでフルバンクのままシフトダウンしても平気になりましたが・・・。
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    そうして2速パワーバンドで立ち上がったら、5コーナーに向けて1速上げてアプローチしていきます。

以上が3-4コーナーの攻略法になります。
正直、この走り方を実践するにはプロダクションタイヤがあった方が良いです。私自身、ロッソコルサからスーパーコルサV2に履き替えて、その圧倒的なグリップを得たからこそ、自信をもってこの走り方ができるようになりました。
PIRELLI ピレリ/DIABLO SUPERCORSA SC V3【120/70 ZR 17 M/C 58W TL SC1】ディアブロ スーパーコルサ SC V3 タイヤ
PIRELLI ピレリ/DIABLO SUPERCORSA SC V3【120/70 ZR 17 M/C 58W TL SC1】ディアブロ スーパーコルサ SC V3 タイヤ 1098

PIRELLI ピレリ/DIABLO SUPERCORSA SC V3【180/60 ZR 17 M/C 75W TL SC1】ディアブロ スーパーコルサ SC V3 タイヤ
PIRELLI ピレリ/DIABLO SUPERCORSA SC V3【180/60 ZR 17 M/C 75W TL SC1】ディアブロ スーパーコルサ SC V3 タイヤ 959Panigale


また、初級者レベルくらいの方が、いきなりここに書いてある走り方をマネするのもオススメしません。基本的な走り方ができるようになり、1分20秒をコンスタントに切れるようになってからのほうが良いでしょう。それなりに難しいし、転倒リスクもありますから。

ですがこのセクションを上手にキメられるようになると、かなり気持ちいいです。まるでジェットコースターのようなスリルと爽快さを味わえるようになるでしょう。そしてタイムも・・・!



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